2021年度理事長所信

【はじめに】
我々にとって決して忘れることのできない東日本大震災並びに福島第一原子力発電所の事故から今年で10年が経過します。当時一変した私たちの生活は、世界各国、全国各地からのご支援と、国、県、地域行政と住民の力を合わせ、復旧、復興に向けて着々と前進していました。しかし、新型コロナウイルスを起因とするパンデミックは人類に新たな脅威を齎し甚大な影響を与え、今なお世界規模で感染が拡大しています。
今、経済活動を止めることなく新型コロナウイルス感染症拡大を防止し新しい働き方、新たな生活様式を講じていかなければならない、かつて経験したことのない極めて苦難な状況が続いています。
いつの時代も青年は変化を受入れ、課題に立ち向かい、パートナーと協力しながら、このまち、この日本を創造するために行動し続けています。
我々、一般社団法人原町青年会議所(以下、「JCI 原町」)も、創立から51年目を迎え、これまでのように伝統を守りつつも、社会情勢や時代の変化に対応し、SDGsにも積極的に取組み、持続可能な組織として青年会議所運動を展開して参ります。

【今までのありがとうを心に】
2011年3月11日に発災した東日本大震災並びに福島第一原子力発電所の事故は、大規模な地震や放射性物質の放出で広範囲に渡り甚大な被害を齎しました。我々の活動エリアである南相馬市は警戒区域や緊急時避難準備区域などへ、飯舘村は計画的避難区域などに指定され、経済、社会、生活、全てにおいて困難を強いられ、JCI原町においても当初計画していた事業は全て凍結とし、各自、出来る範囲で復旧活動に勤しんでいました。
一方、会員によっては家族離散や避難を余儀なくされ、組織の存続まで危ぶまれた状況でした。
そんな状態の中、震災直後より本当に多くの団体や個人から人的、物的、金銭的ご支援と温かいお心遣いを賜り、現在まで元気に活動して参りました。震災から10年が経ち、依然として課題は山積していますが、これからは我々が恩を返す時だと考えています。
JCI 原町会員として震災を経験した同志が少なくなってきています。経験した会員は後輩にその歴史を伝えていくことを、そして、関わりをもった全ての方々へ、感謝の気持ちを忘れず日々邁進して参ります。
また、近年では異常気象によってこれまででは考えられなかったレベルの重大な災害が全国各地で発生しています。
一昨年においては南相馬市でも大型台風や記録的な大雨による災害に見舞われ、友好青年会議所である一般社団法人成田青年会議所や青年会議所のネットワークの元、県内外の多くの同志から救援物資や義捐金などの支援をいただきました。
我々個々も含め多くの地域住民が救われました。自然災害が多発する今、JCI 原町もこれまで以上に他団体との連携を強化し、不測の事態にも迅速に対応できる強固な組織として活動して参ります。

【一体感があるまちづくりに向けて】
昨年、「野馬追の里南相馬~子どもたちが描くふるさと絵画展~」も例外なく新型コロナウイルスの影響を受けました。
しかし、中止することなく、新たなかたちでの絵画展を考え開催しました。
地域に愛された事業となり、住民からは称賛の声や JCI 原町に対する期待のお言葉もいただきました。
今年も地域の伝統文化である相馬野馬追を、子どもたちの自由な感性で表現していただき、工夫を凝らしながら相馬野馬追の魅力や地域の宝である子どものたちの元気を発信して参ります。
また、当地域には昨年、ロボットテストフィールドが全面開所され、浜通りを見渡せば国際教育研究拠点の整備が検討されています。また、全国各地で自然災害が多発している現状やコロナ禍の今、地域に何が必要で、何を求められているのか、未来を見据え、パートナーとの理解と協力を得ながら行動していかなければなりません。
誰もが共感を得て、誰もが笑顔になり、町が心がひとつになるまちづくりに向けて取り組んで参ります。

【新たな次代を切り拓くリーダーの育成】
JCI原町は今年で創立51年目を迎え、現在に至るまで先輩方の多大な功績と結果が今のJCI原町を創ってきました。
その時々の今を精一杯生き、地域課題に真摯に向き合い、仲間と共に考え、修練を積みながら時代を創ってきたからこそ今があると確信しています。
今年も自己を磨き、明日を切り拓けるリーダーづくりに努めて参ります。
また、近年、福島県内にかかわらず、JCI 原町としても入会3年未満の会員が全体の約半数を占めております。
JCI原町の事業のみならず、公益社団法人日本青年会議所などが主催しているスケールメリット生かした各種事業に積極的に参加することや、友との絆に感謝し、互いに高め合える一般社団法人成田青年会議所会員との交流をより深めることが青年会議所会員としての活動意義や広い視野を持てる人材の育成に繋がると考えます。

【JCI原町の魅力を伝え仲間を増やそう】
青年会議所は20歳から40歳までの青年経済人の団体であり、職務の任期が1年間という短い期間で事業年度の1月1日から12月31日で実質、役職が変更となります。常に役割を変え、常に若い人材を以って、常に新しい発想で組織を活性化し、発展を遂げ地域に貢献してきたと考えます。
JCI原町は2022年までに10名を超える会員が卒業となります。
会員が一人でも多ければ多いほど町を良くする力が大きな運動につながり、地域社会へいい影響を与えることが可能だと信じております。
地域の未来を本気で考える同志を一人でも増やすため共通認識をもって会員拡大活動に尽力して参ります。
また、会員拡大をより活動し易くするためにも、各種活動を広く効果的な周知方法、SNS なども活用し広報活動にも注力して参ります。

【運営力向上と組織基盤の強化に向けて】
新型コロナウイルスの影響で事業のみならず、例会や総会、理事会など対面での開催が困難となり、感染症拡大防止策を講じるなど、会の運営や管理も、新たな仕組み作りが必要になってきています。
今も昔も変わらず組織の根幹となるものは健全かつ円滑な運営や管理であり、会員相互の連携が重要だと考えます。
今年も盤石な組織を構築するために、社会情勢や時代の変化に対応し、運営力を高めて参ります。

【たくましく生きる青少年の育成】
青年会議所では国技である相撲を青少年健全育成事業として小学生を対象に開催しています。
我々、JCI 原町においても心身の鍛錬と健康の増進を図り、思いやりの精神や感謝の気持ちを育む事業として、過去に25回もの大会を開催し、相撲を通してたくましく成長できる機会を提供して参りました。
スポーツは何倍にも人を育てる可能性があると確信しています。
全国大会では2019年から女子の部が併設され、より多くの子供たちに夢を与えることができる事業となりました。
昨年は新型コロナウイルスの影響で開催出来ませんでしたが、今年は保護者や関係各所と連携し、会場が一体となる魅力溢れる大会を目指し安全安心に開催して参ります。

【結びに】
多くの団体は持続可能な組織や事業の運営を実現するために、人材の確保と育成、資金調達から管理など様々な整備を行います。我々も同じです。
5年先、10年先、50年先、組織が存続するためには何一つ欠けることはできません。
また、今後、新型コロナウイルスが何を齎すのか、今後、どんな大災害や苦難が待ち受けているのか、我々には知る由もありません。
しかし、我々は青年らしく多様な変化に対応し、どんな状況下でも決して諦めることなく、前を向き、知恵を絞り、仲間を信じ、心ひとつに団結し最後まで覚悟もって歩んで行きたいと考えます。
家族や会社、周りの人たちを幸せにし、最後は己のためになることを信じて。