2023年度理事長所信
【はじめに】
私たちが住み暮らすこの世界では今、新型コロナウイルス感染症や戦争、様々な自然災害により、多くの命が危険にさらされています、何故このような悲しいことが起きてしまうのでしょうか。
私たちが日々生活できているのは家族や仲間がいるからです。
こんな時に私たちにできることはなんでしょうか、私たちにしかできないことはなんでしょうか。
めまぐるしく変化するこういった時代の中、一般社団法人原町青年会議所(以下JCI原町)という組織に属し青年としての正義感、理想を追求する心、真摯な情熱という価値観のもと積極的にかかわってきました。
それぞれの時代で人は変わり、手法や表現は異なっても、創始の「志」は脈々と受け継がれ、この地域で生活し、この地域を想い日々邁進している皆さんは、私にとって誇りであり、この地域の代表者になる存在であると感じています。
しかし、そんな存在のJCI原町は卒業していくメンバーが多くなっていることもあり、本年度の期首会員は30名をきったスタートとなり震災時からもみても最も少ない状態になってしまいます。
今一度JCI原町が何を残し何を創っていくのか、どうすれば拡大に繋がるか共有し協力することで時代に即した組織へと成長し地域にとってこれまで以上に必要とされる存在になれるようメンバーが一丸となり最高の組織へ成長していかなければなりません。
【魅力発信と会員拡大】
会員拡大は急務です。
拡大をするにあたりまずJCI原町がどのような活動・運動を展開している団体なのかを丁寧に発信していかなければなりません。
これまではJCプレス、SNSを活用しJCI原町の事業などを発信してきましたが、これまでの発信の仕方だけではまだまだ地域の皆さんに届いていないと感じています。
より広く効果的な発信の仕方を考え、今後の事業展開、またこれまでの歴史を辿りJCI原町の魅力発信をし、貪欲に人の目にふれる機会を増やし若い世代への知名度の向上、この会に興味をもってもらうことから始め、積極的に会員候補者との交流を図り会員拡大に注力して参ります。
【次世代のリーダー育成】
これまで諸先輩達が築いてきた歴史と誇りを次世代へ繋ぎ、変わりゆく時代に即した環境に対応していかなければいけません。
JCは多くの機会を掴むことができます。
運動、活動、出向という自己の成長に繋がる機会を掴み、率先して行動のできる人材、挑戦できる環境を整えJCI原町、個人の持っている力を引き出し次世代を担う人材育成の為にセミナーや意識向上に繋がる事業を行います。
また、友好JCである一般社団法人成田青年会議所とは2014年に友好締結を結びこれまで、成田空港で絵画展の実施、各種大会での交流、災害時にはいち早く対応し支援物資を運んできてくださいました。
しかしながら、新型コロナ感染症拡大防止のために交流も少なくなってしまいました。
当時を知るメンバーが減少しこのままではなぜ友好JCとして締結したのかが分からなくなってしまいます。
歴史を知り、これまでどのような関わり方をしてきたのかを、再確認し互いに高め合える仲間の存在がいるという重要性、広い視野の持てる人材の育成にも努めて参ります。
【防災、減災への取組】
近年全国的に自然災害が増えています。
JCI原町は東日本大震災並びに原発事故、近年では台風による水害や地震などを経験し多くの方達から助けられ今があります。
決して良いことではありませんが、多くの災害を経験したからこそ、できることがあり様々な知識や経験を蓄積して来ました。
これらをもって、社会福祉法人南相馬市社会福祉協議会との災害時の協定により、これまで以上に連携し災害に強い対応力のある組織の構築をしていきます。
また防災減災への意識の向上や日頃からの備えの大切さ、命を守る行動を若い世代にも考え取り組んでもらえる事業を行なってまいります。
【地域の魅力を未来の人たちへ】
これまで継続事業で続けていた「野馬追の里南相馬~子どもたちが描くふるさと絵画展~」も公益目的支出計画を終えこれから何をこの地域に残していくかの転換期になると感じています。
地域の伝統文化でもある相馬野馬追を題材とした絵画展、これまで多くの子ども達に絵画を描いていただきました。
相馬野馬追自体の開催が難しい環境の中でも工夫を凝らした作品、時代を象徴するような作品も生まれてきました。子ども達の感性から生まれる作品達は地域の魅力であり、この町の誇りです。
これからの子ども達へ相馬野馬追の歴史や魅力を伝え、子ども達の記憶に残る機会を創造して参ります。
【たくましくしなやかな子ども達の育成】
JCI原町では国技である相撲を青少年育成事業として小学生を対象に「わんぱく相撲」を開催して参りました。
2019年から男子の部だけではなく、女子の全国大会の開催もされ、より子ども達の国技へ対する学びの機会が増えました。
国技の相撲を通し心身の鍛錬と健康の増進を図り、思いやりの精神や感謝の気持ちを育む事業として開催して参ります。
【柔軟な組織へ】
青年会議所に入会する人は人一倍、地域を考える事の出来る人材が集まっていると思います。
その中で、会員一人ひとりが同じ方向を向き一歩一歩前へ進むことのできる組織づくりが重要だと考えます。
会員同士の交流を図り想いや考えを共有し、その時にできることは何なのかを考えまた、地域諸団体との交流を積極的にし、青年会議所だけの世界観だけではなく、他団体からも学びを得る機会を作り柔軟な対応のできる組織づくりに努めて参ります。
【結びに】
組織は人です。
これまで多くのメンバーがいてJCI原町は成長してきました。
メンバー一人ひとりが周りの事を考え、思いやりや協力し合う気持ちをもってJC活動、運動に取り組んでいくことが重要です。
これまで以上にメンバーが手を取り合い団結力をもって活動していきJCI原町の未来を素晴らしいものにしていきましょう!
そして、JC活動、運動にプライドを持ち行動を起こし、熱い想いを伝播させ家族や社業、地域を良くし青年会議所の存在意義を強く広く見せ続けていきましょう!